阪急うめだ本店の、あんスイーツに特化したイベント『時をかける「あん」』に行ってきました。
今回で、もう第3回目ということなので、とても人気のあるイベントのようです。
私は、特に事前にチェックすることもなく、ちょっと覗いてみようかなという軽い気持ちで訪れたのですが、その品数の多さに驚きました。
約150種類が集結ということで、あんこ好きの方には、たまらないほど魅力的なイベントではないでしょうか。
あんパン50種!嬉しい有機あんパンも
会場は、普段の広い催事場ではなく、9階の「祝祭広場」のみです。
規模が小さいこともあり、さっと見て回れるかなと思っていたのですが、いざ足を踏み入れると、そこはとても密度の濃い場所でした。
各自がレジかごを持って自由に商品を手に取れるスタイルで、集合レジで精算します。会場内はそれほど混雑していなかったのですが、レジの列はすごかったです。
全国各地のあんパンとどら焼きが、それぞれコーナーとしてまとめられていて、ほとんどが1個単位から買うことができます。中には、売り切れの商品もありました。
あんパンを世に広めた銀座の木村屋はもちろん、昔ながらの定番のあんパンから変わり種のものまで、本当にたくさんの種類がありました。今回は50種類もそろっているそうで、毎回好評のコーナーのようです。
嬉しいことに、その中には、有機素材を使ったあんパンもありました。
千葉県の「三井製パン」というところのパンで、3種類(ニッキあんぱん、生姜くるみあんぱん、輪島塩あんぱん)があったのですが、私は変わり種の『ニッキあんぱん』を選びました。

原材料名を見てみると、「有機」の文字がたくさん並んでいます。

有機小豆餡、有機小麦、有機豆乳、有機パーム油ショートニング、有機砂糖、有機黒糖、有機シナモン、ピンクロックソルト、有機酵母。
パンの生地が少し茶色いのですが、全粒粉が50%配合されているようです。
まさか、このような場所で、ここまでこだわりのある商品に出会えるとは思っていなかったので驚きました。
そして、ニッキあんぱんのお味ですが、ものすごいシナモン感です。私は少しトースターで温めていただいたのですが、そのまま食べるよりもさらにシナモンの風味が増して、予想以上のシナモン感に驚きつつも、癖になる美味しさでした。
あんパンというよりも、お饅頭を食べたような感覚でもありました。
三井製パンさんとはどのようなパン屋さんなのかと気になって調べてみると、パンに使う野菜や果物をはじめ、ナッツやスパイス類もオーガニックにこだわり、さらには、有機栽培の玄麦を、自ら石臼製粉機で挽いて全粒粉にしていらっしゃるようです。
350円というちょっと良いお値段ではありますが、また一つ素敵なお店を知ることができました。
全国のあん銘菓が勢ぞろい
全国の銘菓が一堂に並んでいるコーナーもありまして、全て創業100年以上の老舗のお菓子のようです。
「あ、これ知ってる」というものや、「わぁ懐かしい」というお菓子に出会える場でもあり、こうして各地の銘菓がそろっていると、日本には餡子を使ったお菓子がとても多いことに気づかされます。
こちらのコーナーも、各自で手に取ってかごに入れるスタイルで、品薄のものもあり、人気がある商品なのだなと興味深く見て回りました。
県別に並べられた銘菓は、見本がショーケースに展示されているのでとても分かりやすかったです。
その中から、愛媛の『鶏卵饅頭』を買いました。

愛媛・今治の「一笑堂(いっしょうどう)」のお菓子で、私はこの度初めて知ったのですが、約200年前から愛されていて、古くから今治城下の唯一のお茶菓子として広く親しまれているのだそうです。
原材料名を見ると、砂糖、小麦粉、国産小豆、卵、水飴、膨張剤と、とてもシンプルだったため選びましたが、保存剤も不使用だと書かれていました。
一口サイズがとても食べやすそうだなとも思ったのですが、お店のホームページを見ると、直径約2cmとありました。生地はお水を用いず、卵で練ってあるのだそうです。中身はこし餡です。
こちらは12個入りでして、甘さは控えめで、とても素朴な味わいの美味しさでした。
私は、お菓子は少量で十分に満足できるので、こちらの一口サイズはちょうど良い量でした。
こちらのコーナーは見ているだけでもとても楽しいのですが、全国の銘菓を一度に手に出来るので、餡子のお菓子が好きな方はついついたくさん買ってしまうと思われます。
実際に、レジに並んでいると、たくさん買われている方が多かったです。
あんパンとどら焼きもそうなのですが、銘菓コーナーのお菓子は、数量限定のものや、日によって入荷がないこともあるようなので、事前に公式ホームページなどでチェックしてから訪れることをおすすめします。
会場限定のあんスイーツも魅力的
あんパンやどら焼き、そして各地の銘菓コーナーは自由に商品を手に取れるスタイルですが、ショップスタイルで提供している商品もたくさんあります。
全国的に名の知れた人気のお店でも、会場限定のお菓子があったりするのですが、商品がほとんど売り切れているお店もありました。実演販売をしているお店もありました。
また、お饅頭などの和菓子だけでなく、とても魅力的な『あんスイーツ』もありました。
「山田屋まんじゅう」に使われている餡子で作ったという、冷たいお汁粉のフラッペ『こおりしるこ抹茶』は、見た目がスタバの商品のようなオシャレさでした。
「両口屋是清」では会場限定のパフェがあったり、変わり種では、手作りおはぎのお店「芦屋 樂膳」の『モンブランおはぎ』というものがありました。
餡子の用途は本当に幅が広く、和菓子と洋菓子の組み合わせは無限大だなとも感じました。
会場には、「一保堂茶舗(いっぽどうちゃほ)」のショップもありまして、こちらでは、一保堂さんがセレクトした和菓子と、それに合うお茶がセットで楽しめます。

お茶は4種類で、「抹茶(月影)、玉露(碧雲)、煎茶(松の緑)、ほうじ茶」から選べて、単品でもいただけます。
お菓子とセットになったメニューは、組み合わせが決められていまして、大福、きんつば、どら焼きなどがありました。
お茶は全て一保堂さんのものですが、お菓子はそれぞれが有名なお店のものです。
私はお抹茶が飲みたかったので、お抹茶のセットを選択しました。お菓子は「両口屋是清」の『ささらがた(柿)』というものでした。
お抹茶は、その場で茶筅(ちゃせん)を使って点てたものを、紙コップに移し替えて下さいました。紙コップだと、お抹茶が気軽に楽しめますし、きちんと点てて下さったものなので、贅沢な感じもします。
柿の『ささらがた』は、秋限定の味のようです。しっとりとしたスポンジ生地のような間に、柿の餡が入ったお菓子です。
ショップに掲示されている写真には、『ささらがた』が2個写ってたので、てっきり2個セットだと思っていました。しかし、実際には1個しかセットになっていません。連れと一つずつ分けようかと思っていたのですが、半分にして頂きました。
「岡埜栄泉(おかのえいせん)」の豆大福のセットは売り切れていました。岡埜栄泉さんはショップとしても出店されていたのですが、ほとんどの商品が売り切れでした。
私は粒あんが苦手なため、どちらかと言えば敬遠しがちなイベントだったのですが、全国の名店や銘菓がこれほどそろっているのは圧巻でした。伝統のお菓子や、洋風にアレンジしたお菓子など、見て回るだけでも面白かったです。
あんこ好きな方には絶対におすすめのイベントなので、来年も開催されるといいなと思っています。