阪急交通社が開催している「阪急たびコト塾」というのをご存知でしょうか。
主には、旅行する前に役立つ知識を提供してくれる場なのですが、添乗員さんによる現地で役立つ英会話講座や、現地の見どころや情報など、前もって知っておくとより旅を楽しめるというものをあらゆる分野から教えてくれます。
旅行者に限らず、誰でも参加できる講座もたくさんあって、写真教室やスマートフォン講座など、まるでカルチャーセンターのような幅広いラインナップなのです。
しかも、参加費が無料のものや、有料でもワンコインなどお手頃な価格帯からあって、とてもお得な勉強会です。開催地も、東京、名古屋、福岡、高知など、関西だけではありません。
今回は、その中から『あの!阪急百貨店熱烈バイヤー薬師寺さんが語る「北海道、魅惑の美味紀行」セミナー』という無料講座に参加しました。
行って良かった「たびコト塾」
「たびコト塾」を知ったのは、阪急交通社さんからのメールマガジンでした。旅行者が対象の勉強会だとばかり思っていたのですが、誰でも参加可能なセミナーもあるということを今回初めて知りました。
入場は無料でしたが、完全予約制なので事前に申し込みが必要です。場所は、阪急グランドビル30階にある阪急交通社内です。
今回参加したセミナーは、1時間半の講座で、阪急百貨店のカリスマバイヤーとして有名な薬師寺さんが、北海道の魅力をお話して下さり、その上、阪急百貨店で開催中の『北海道物産大会』の上手な歩き方まで教えて下さるという内容です。
セミナー会場に入ると、大きなスクリーンやテレビモニターが設置されていて、北海道の映像が流れていました。机付きのパイプ椅子が用意されていて、それぞれの机には北海道の地図が載った観光案内パンフレットや阪急百貨店の北海道物産大会のチラシも置かれていました。
そして、セミナーが始まると、北海道の地名を追いながら、その土地の情報を次から次へと教えて下さいます。物産展に出店されている商品はもちろんのこと、初めて耳にする地名や特産物などをとても熱く語って下さって、メモを取るのが追い付かないほどでした。
例えば、函館は東北から移動した人が多いため東北弁も使われる、余市はフルーツが有名、赤井川には有名なブルーベリー園がある、鵡川(むかわ)はししゃもが有名だが、ししゃもは身を楽しむならオスが美味しい、礼文島(れぶんちょう)のホッケは、あまり動き回っていないから油が乗っていて美味しいなど、美味しいものの情報以外にも、背景のエピソードや裏話などが満載でとても楽しめました。
私たち参加者も手元の地図を広げながら、行ったことのない北海道に思いを馳せ、わずかな時間ながらも北海道を満喫した気分でした。北海道への興味が募り、いつか旅行する時にはとても役立つ知識だなと思いました。
サービスがすごい!
会場内のモニターには、特産品などの美味しそうなものが次々と映し出されます。その映像を見て、トークを聞きながら、阪急百貨店の物産大会のチラシを広げて一つ一つ商品をチェックするのも楽しかったです。
普段は、自分の興味のある商品だけしかチェックしないのですが、チラシだけでは載りきらない魅力を一つ一つ知ることができました。作り手さんのこだわりやバイヤーさんの情熱も伝わってきます。
今回のセミナーに参加して一番驚いたのは、試食がスゴイということでした。
おそらく並ばないと買えなようなメロンパンをはじめ、ドーナツ、豆、昆布、チーズ、しいたけ、そして最後には飲み物まで用意して下さいました。しいたけは、その場で焼いたアツアツのものを提供して下さいました。本当に美味しかったです。
「え、まだくれるの!」というほどの試食をいただき、無料のセミナーなのに申し訳なく思うくらいでしたが、今まで買ったことがない商品の美味しさを知ることができました。これは嬉しかったです。
そして、いよいよ、ここで得た知識とともに『北海道物産大会』へ向かいます。
何倍も楽しめた北海道物産展
セミナー終了後は、会場の向かいにある阪急百貨店へ移動です。もちろん自由行動ですが、おそらくセミナー参加者の多くの方が移動されたのではないでしょうか。それほど掻き立てられるセミナーでした。
いつも大盛況の北海道物産展。どこも人で大混雑しているので、今まではお目当ての商品さえ買えればいいかという感じで会場を見ていました。
しかし、今回は一つ一つがよく分かるので、「あ、これがさっき言ってたものか」とか「これ美味しかったよね」と言いながら、混雑も気にならないほど楽しく見て回ることができました。
今回買ったのは、北海道の伝統食というお漬物と、数量限定のルタオのお菓子と、贅沢なマフィンです。
こちらは、留萌(るもい)市にある田中青果さんの『やん衆鮭漬』です。

白菜、キャベツ、大根などの薄切りにした野菜の間に、紅鮭が挟んであります。麹で漬け込んである発酵食品のお漬物です。とてもいいお値段の高級漬物ですが、お店の方が「とても手間がかかっていますので」とおっしゃっていました。写真は寄りすぎですが、見た目にもキレイなお漬物で、手間がかけられている分だけあって本当に美味しいです。
こちらは、有名な小樽のルタオさんから、『余市産りんごのリーフパイ』です。
数量限定とあって行列でした。大きめなリーフパイの中身はりんごとカスタードクリームが入っていました。パッケージも可愛いです。
そして、赤井川のアリス・ファームさんの『ブルーベリーマフィン』と『ハスカップマフィン』です。こちらのマフィンは、バターは使用せず、全ての材料が北海道産で、防腐剤や添加物も使用していないそうです。
こちらのブルーベリーマフィンは、バイヤーさんが『アホほどブルーベリーが入ってる』と関西らしい表現で大絶賛していたのが印象的で、絶対に買いたかった一品です。自社農園で完全無農薬・有機栽培で作られたブルーベリーを、小麦粉と同量入れて焼き上げているそうです。ブルーベリーがゴロゴロと贅沢に入っていて美味しかったです。
こちらは、ハスカップマフィン。ハスカップとは、スイカズラ科の植物で、和名では『黒実鶯神楽(クロミノウグイスカグラ)』というそうです。調べてもあまりピンとこない果実ですが、赤くて酸っぱいベリー系というイメージがあります。

マフィンは、温めて食べると美味しいと書いてあったのでその通りにして食べましたが、どちらも本当に美味しかったです。このマフィンは、セミナーに参加していなかったら見逃していたと思います。
今回、このようなセミナーを初めて知りましたが、とても楽しく学べるお得なセミナーでした。どんな分野でもそうですが、予備知識があると見方が変わり、より楽しめますね。参加して本当に良かったです。