アクセサリー売り場でも、コットンパールを使ったものが多く見られるようになりましたが、私は、コットンパールに出会えて本当に良かったと思っている一人です。
なぜなら、ネックレスの重みが気になり、すぐに頭痛になってしまっていたからです。
今まで、デザインが可愛く、身に着けたいなと思うものがあっても、重量が気になり諦めてきたものも多くありました。必然と、ビーズなどの軽いパーツで作られたものを選ぶのですが、年齢を重ねるにつれて好みの服装も変わり、アクセサリーも見合わなくなってきました。
そんな時に出会ったのが、コットンパールです。
偶然にも、コットンパールでアクセサリーを作っている方が近所に越してきて、すぐに作ってもらったことをきっかけに、私の長年のネックレスによる頭痛の悩みが解消し、さらには自分で作る楽しさにも目覚めました。
冠婚葬祭で助かったコットンパール
フォーマルな場では、真珠のアクセサリーを身に着けることが多いのですが、私にとってはこれが一番の悩みでした。
もともと頭痛になりやすいタイプだったということもあるのですが、悲しみの席で親戚の家に行った時に、泣き疲れたことと、真珠のネックレスが重かったこととの両方で、わりと早い時間から頭痛になり、行事の途中で横にならせてもらった経験があります。この時は、色んな方にご心配とご迷惑をお掛けして本当に申し訳なかったです。
この経験から、二度と同じ轍は踏まないようにと、真珠のネックレスをコットンパールに変えました。
まずは、お祝いの席で、コットンパールのネックレスを2連着けて行くことにしました。
最初は、フォーマルな席でフェイクパールであるコットンパールを着用しても大丈夫なのかなという気がかりもありましたが、その上品な光沢とやわらかい雰囲気が華やかな場でも浮くことがなかったです。
そして、何よりも、その時は2連も着けていたのに、アクセサリー自体を着けていないかのような軽さのおかげで、まったく頭痛にならなかったことが本当に嬉しかったです。
写真は、近所の方に作ってもらったネックレスとイヤリングで、コットンパールは『キスカ』という色が使われています。ネックレスは10ミリ玉で、イヤリングは12ミリ玉です。

ネックレスのコットンパールの一つ一つの間には、白いビーズが使われていて、長いものと短いタイプを2つ作ってもらいました。お祝いの席では、この両方を着けて2連にしました。金具の色は、「金古美(きんふるび・きんこび)」というアンティークゴールド(いぶし金)です。
悲しみの席でも使いたい
お祝いの席で、緊張感がある中に一日中ずっと居ても頭痛にならなかったので、悲しみの席でも使用したいと思いました。自分でも作れるのかなと思い、コットンパールのパーツを売っているお店を探して買いに行きました。
私は、『貴和製作所(きわせいさくじょ)』というところを訪れたのですが、こちらの貴和製作所さんは、国産の正規品のコットンパールである『SHINKO Cotton pearl』というブランドを取り扱っています。お店の包装紙がとても可愛く、気分が上がります。

最近では、コットンパールの色がとても増えて、白色系でも、真っ白なものからクリーム系のものまでありました。貴和製作所オリジナルの『マーブル』という2色が混ざったものもあって、カジュアルなアクセサリーもコットンパールで作れそうです。球体だけでなく、楕円のようなものや、そろばんのコマのような形もあります。
私は、手先がとても不器用なので、アクセサリー作りなど自分でしようとは思ったことがありませんでした。細かい作業がイライラするほど苦手です。
今回は、自分の頭痛緩和のために必要に迫られて作ることにしましたが、全くの素人で知識もありません。ですが、自分の手持ちのコットンパールのネックレスを見比べて、お店の方にお伺いすると、必要なパーツを全部教えてくれました。
必要な工具もセットで売られているし、アクセサリー作りの基礎が載ったテキストブック(200円)もあって、全くの初心者でも「これならできそう!」と思えます。

購入した工具は、「平ヤットコ・丸ヤットコ・ニッパー」の3点がケースとセットになっているものです。その他に、「目打ち」と「指かん」というものも買いました。

目打ちは、コットンパールの穴をよりしっかりと開けられるので便利でした。指かんは、ヤットコで代用できるのですが、私はあったほうが便利でした。使い勝手は人によると思います。

目打ち

指かん
私が作ったのは、グレーのコットンパールのネックレスとイヤリングです。悲しみの席での使用なので、間にビーズなども挟まず何の装飾もないシンプルなものです。8ミリ玉を54個使い、金具の色は「銀古美」(いぶし銀)です。

テグスに、コットンパールを通していくだけなのですが、自分の好みの長さに調節できるのが手作りの魅力です。お店で買ったテキストを見ながら作りましたが、貴和製作所のホームページでも、動画付きの作り方を見ることができます。
作ったものを実際に使いましたが、泣きはらしたにもかかわらず、頭痛もおこらなかったので、こちらも本当に助かりました。
コットンパールの魅力にハマる
コットンパールは、その名の通り、圧縮した綿(コットン)にパール塗装をしたものです。
中身が綿なので、雨の日や水に濡れる環境には適しません。着けていることを忘れるほど軽いので、私も、雨の日には注意しなければいけないなと思っています。
以前、新聞で読んだのですが、コットンパールは50年ほど前の日本で作られていて、一時はブームとなったそうです。その後、衰退して消えてしまい、2009年に再製造が始まったようなのですが、復活させて下さった方には本当に感謝しかありません。
コットンパールは、いわゆる「フェイク」ですが、とても安物には見えず、初めて見た時にとても綺麗だなと思いました。触ってみるとあまりに軽いのでフェイクだと分かりますが、見た目にはさほど分かりません。
色味にもよりますが、当初からあるキスカはアンティークな輝きがあり、とても上品でやさしい風合いです。中には、少し安っぽく見えてしまう色もありますが、キスカに関しては、フォーマルな場にも馴染むほどです。
悲しみの席で着用したグレーも、「フェイクには見えない」と親戚に驚かれました。
私は、コットンパールのネックレスのおかげで、今やすっかりアクセサリーによる頭痛から解放されたので、普段の外出時にもコットンパールのアクセサリーを愛用してます。
そして、自分で作る楽しさも覚えたので、色々と作ってみています。
貴和製作所では、サイズによっては2個入りから購入できますが、200個、300個などの大袋で買うと割安になります。ネット販売もあるので便利です。

「Aカン」というネックレスに使用するもので、可愛いバラが付いたものを見つけたので、これを使い、ネックレスとイヤリングを作ってみました。
使用したのは、どちらもキスカの10ミリ玉で、金具の色は「銅古美」です。ネックレスは、あらかじめ皮ひもでできたものを使用したので、コットンパールを付けたAカンを通しただけです。
他には、余っていたグレーの8ミリ玉を使い、1粒のネックレスと、三角の「ヒキモノリング」というものを使ったイヤリングを作りました。ヒキモノリングに切り込みを入れて、コットンパールを挟んだだけなので、初心者の私でも簡単に作れました。
また、ギフト用の入れ物も売っているので、人にプレゼントするのにも良いです。写真は、オーガンジーバッグですが、箱タイプなどもあります。

貴和製作所さんで色んなパーツを見ていると、不器用な私でも創作意欲が湧いてきてワクワクします。コットンパールがいくら軽いからと言っても、色んなパーツを組み合わせていくと重量のあるアクセサリーになってしまうので、その点は考えて作らないといけないのですが…。
軽さを重視すると、おのずとシンプルなデザインになるので、初心者でも簡単に作ることができるのだなと思いました。